Canon PowerShot S90

Canon Power Shot S90 PSS90新春と共に、と言うわけではないが、新しいデジカメを買った。Canon PowerShot S90。コンデジ(コンパクトデジカメ)としてはちょっと良い値段なのだが、価格.comやTwitterでの評判も良いので、この際乗り換えを決意したわけだ。

買った店は、末広町のe-TREND。ここは私のお気に入りで、歴代コンデジは全てここで購入している。価格は33,630円。更に返す刀であきばU-SHOPへと向かい、去年まで使っていたパナのLUMIX DMC-FX37を8,000円で売る。結果、26,000円弱の出費でS90が手に入った事になり、我ながら上首尾だ。

早速使ってみた感想としては、かなり気に入ってしまった。新しいオモチャを手に入れたテンションもあるが、正直楽しい。驚いたのはローライトモード。これはISO感度をドンと上げ、かつ画像処理によりノイズを取った画が撮れるモードである。AUTOモードで光量不足マークが点灯しても、ローライトにさっと切り替えれば撮れてしまうので、暗い屋内でもフラッシュ要らずだ。

余談だが、このローライトモード、蝋燭1本の灯りでもちゃんと撮れるほどの高感度にしてノイズレス……、ということは、心霊スポット巡りで意外な実力を発揮するかも知れないな、などと。

まぁそんな用途は別にしても、シャッタースピード優先、絞り優先での撮影が、レンズ周りのリングをカチカチ回してサクサク操作出来るので、大変面白い。それと合わせ、後ろのメニュー周りホイール(コントロールホイール)で露出補正がクルクル出来るのも魅力だ。完全マニュアル撮影にも対応し、その時はレンズ周りリングと後部ホイールが、それぞれ絞り・シャッタースピードダイヤルに代わるので、こちらも楽しい。

S90の専用サイトを見た時、こんな写真プロだから撮れるんだろうとは思ったが、それはそうなんだろうけれど、実機を手にしていじってみたら、何か自分にもそんな写真が撮れそうな可能性を思わせるスペックと操作性だった。しばらく遊べるな。


↑ ローライトモード

↑ シーン選択モード・ナイトスナップ(フラッシュ点灯)

更に余談。何故パナソニックからキヤノンに乗り換えたかというと、今年から観音霊場巡礼を再開するにあたり、やっぱ持って行くカメラは観音=Canonの方が合ってるだろうという単純な発想が根底にあったわけだが、……そんな事はもちろん内緒だ。

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古今亭菊志ん 東京マンスリー 24ヶ月目

2010年1月15日(金)19:00〜 於:ブディストホール(築地本願寺)

◆柳家小んぶ …… 牛ほめ
◆古今亭菊志ん …… 無精床
◆古今亭菊志ん …… 締め込み
  (中入り)
◆古今亭菊志ん …… 妾馬

牛ほめ(小んぶ)。見た目や声のせいかもしれないが、何か器用な感じというよりは無骨な印象のある前座さん。でもそのうち味が出てきそうな雰囲気を持っている。いつか侍噺などを聴いてみたい。

無精床(菊志ん)。冒頭の菊志んトークはハプニングについて。と言っても一般論ではなく、会の始まるつい3時間ほど前に実際に起こった電車内カバン忘れ事件。つまり、菊志んさんが日比谷線でこのホールへ来る間、思わず爆睡してしまい、築地駅に降り立った時にうっかり東京マンスリー用のカバンを車内に置き忘れてきてしまった! という生々しいもの。中には今日の釣銭準備金やCD、チラシ類が入っていたそうで、現金がらみの為に届け出も無いらしく……。

ご本人は相当ショックだった様子で、とても落語に入れる雰囲気では無さそうだったが、「年頭の厄落としになれば」と気持ちを切り替えて本題へ。さすがプロ。そうそう、これは「天災」ですよ、などと。

噺は、ここのところのマンスリー内シリーズ、古今亭回帰に則った、志ん生十八番の根多である。粋な若い衆が腕組みをする際、着物の袂をパッパッと捌きながら型を作る仕草には、何か見得を切るような妙味があったな。また件の床屋が、以前中華屋だった物件を居抜きで買ったという設定にしてあるため、洗面器の代わりに中華鍋を使い、オタマで頭を湿す場面などが生まれたのも面白い。

締め込み(菊志ん)。定番マクラの「三ぼう」から滑るように本題へ。泥棒が家の中を物色している最中、箪笥からCDとかチラシが出てきて、「これが無くなったら困る人がいる!」といって元に戻す場面は、正にライブならでは。だから落語は生で聴かなきゃダメなんだよ。

噺は型どおりの夫婦喧嘩をキッチリ描くが、仲裁は時の氏神、とばかりに泥棒が一転、ゲスト扱いされて酒を勧められるや何やらの滑稽編。三人の造形がきちんとしていないのと可笑し味が出ない根多だが、もちろん菊志んさんなら大丈夫だ。

妾馬(菊志ん)。新年一発目のマンスリーという事で、トリはめでたく出世譚。これも古今亭一門にとっては大事な噺だよね。肝心の菊志ん八五郎は、べらんめぇな江戸っ子気質に加え、「大名? 会話が続かないからグッズか何かでも持って行くか」という合コン的発想も持ち合わせた人物。こうしたチャラ男的な雰囲気を持ち込む事により、八五郎独自の“聞き間違い”や“妙な敬語”が、リアリティを持って描かれていく。古典といえども、こうした工夫は大歓迎だ。

また、酔いが回った後で展開する、妹お鶴へ向けた独り語りも、「ハイここからが大事な場面ですよ」と言うような気負いが無く、自然に聴けた。ただ、「本当の酒呑みは肴を荒らさないのが自慢だ」というフレーズは耳が痛かったな〜。

次回は2月19日(金)。そうそう、用意してきたチラシを無くしてしまった為、急遽、小んぶさんに書いて貰ったという一枚がこれ → http://twitpic.com/y73ct 。左隅に小さく「小んぶ筆」と書いてあるのがご愛敬だが、どこにも菊志んさんの名前が書かれていない逸品である!

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迎春 2010

今年のテーマは怪談供養にしようと思う。

旧年までも「趣味は怪談」と言うに憚らなかった身だが、今まで書いたり話したりする事が少な過ぎたのでは、との反省から。これまでは趣味として個人的に熟成発酵させるのが楽しく、それで満足していたのだが、やはり採話者としては如何なものか、と。

怪異譚が体験者から言霊として発せられた以上、より多くの方の耳目に届ける事が、採話者にとって体験を成仏させる、話として供養させることになるのではないかという想い。それ自体は以前から持ち合わせていたものだが、生来の怠け者ゆえ等閑にしていた点を見つめ直したいと思うのだ。

それでも、書く方面に関しては相変わらず怪異体験者さんとの巡り会いが少なく、大した本数は望めないかもしれないが、その分、話したり語ったりしていきたいな、などと考えている。とはいえ新しく聞き込んだ話はまず文章化したいので、語ると言っても以前に書き起したものやPodcastでやったものをアレンジするに留まるかもしれないが。また、先達の語り手さんのような軽妙トークは望むべくも無いので、その辺が最大の課題となっていくだろう。

ともあれ、願わくば364日後に後悔していません事を。てなわけで本年も宜しくお願い申し上げます。

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床置き型

焼酎4リッターペット。
パソコンでもタワー型になるとデスクトップではなく床に置くようになる、という話である♪


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1ヶ月目

本日のTwitterから。

  • 実家の母親が脳梗塞で倒れる(11/6) → 場所が脳幹部だったため生命維持そのものが危ぶまれる → 右半身不随 → 小康状態 → 麻痺が進み言葉を発する事が不可能となる(今ここ)。
  • 昨日、担当医から1ヶ月目の説明など。現在、酸素マスクと点滴、流動食用の鼻カテーテルは固定状態。ただし逆流性食道炎のため流動食を戻す事しばしば。それが肺に入り軽い肺炎を併発。
  • それ故、外科手術で胃に直接管を刺し、身体に付けた蛇口(?)から直接栄養分を補給するという方策が提案される。栄養が摂れなければ治療も先に進めないし、老齢の肺炎は致命症になりかねないので、医師の判断に委ねるしかない。
  • 以前、「急遽実家に戻って来ます」と呟いたのはこういう理由があったからであります。
  • その時は、こりゃもうTwitterをやってる余裕なんか無くなるな、とか思ってましたが、逆に呟き回数が増える結果に。
  • なぜなら、タイムラインを見ていると、それでも世界は動いているんだ、と思えるから。そして、こんな無力な俺でも世界の一員であって良いんだ、と思えたから。
  • 暗い話ですみません。ただ1ヶ月経った今、一時の緊急事態シフトからは脱し長期面会モードに入りましたので、ちょっとだけ呟いてみた次第です。もうしません。笑。
  • あとアレです。ここんとこ落語ネタが一切無くなってしまったのは、こりゃ暫く遊んでる場合じゃないぞ、とかテンパって、既に押さえてあった来年2月くらいまでのチケットを全て人に譲ってしまったからです。早まったな〜。

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酒とつまみ 第12号

中野ブロードウェイはタコシェで扱っているミニコミ。表紙に堂々と「でもまあ季刊」と記されているとおり、大体年に3〜4回のペースで発行されている。私の雑誌ペースはつまみ食い的で、常に買っている雑誌というのは殆ど無いのだが、この手だけは毎回次号が楽しみなんだよな。

今号では何と言っても巻頭特集の「そして今宵もイタタタタ…」が面白い。精神的にイタイ、のではなく、物理的な負傷体験がびっしり。なんたって初っ端が「本誌編集長特別寄稿〜あの正月、何ゆえに私は顔面血まみれで帰宅したのか!?」だもんね。

連載では瀬尾幸子さんの「居酒屋で出したい瞬間つまみ」が酔っぱらいのクリエイター心を熱く撃つ。それぞれを刻んで混ぜるだけ、というクリームチーズ塩昆布、美味そ〜♪

「山手線一周ガード下酩酊マラソン」も面白い。実際に行ってみたくなるしね。他にも細かい字でみっちり詰め込まれた本誌、目薬を差しながらでも完読する価値有りだ。

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稲川淳二も伊集院光もつぶやく晩秋

■稲川淳二 on Twitter → http://twitter.com/Junji_Inagawa

何と! 11月13日の金曜日、あの稲川淳二氏がTwitterに公式アカウントを開設、「つぶやき怪談」を始めるという。

いやぁ、絶対誰かがやり出すとは思ってたんだが、まさか先陣を切って御大自らご出馬とは、さすが身体を張って斯界を牽引してきたお方である。開設3日目にしてフォロワー数は15,000人を超える勢いだし、リスト数も500を超えた。

その内容はと言うと、「夜も更けた時間帯からつぶやき怪談LIVEする」との事であり、ご本人も「本格的な怪談話は来週くらいを予定しているんですよ。ちゃんとやりたいので。今原稿を用意しています」と書き込みされている由、否が応でもテンションが上がっちまいますよ、こりゃ。

実際には、これは単なる憶測だが、いつも通りの稲川怪談の尺を短い文節に分け、タイムライン上にリアルタイムで語り重ねられていく形になるかと思われる。

もちろんそれはそれで嬉しいのだが、反面Twitter的にはどうなのかな、という危惧もある。Twitter界には140字以内で単独完結するTwitter小説というものが既にジャンルとして存在するし、書籍化もされている。

また、短い怪談といえば、直ぐに思い出すのが「QR超怖い話」。これは150字以内にまとめられた超短編実話怪談であり、まさにTwitterに通じる世界である。その両方を知る身としては、やはりミニ怪談を沢山、という方向にワクワクしてしまいがちになるんだな。

とはいえ稲川淳二ファンとしては、どういう形であるにせよ座長の新展開は大歓迎ってな按配で、Twitterやってて良かったなぁと思わずにはいられないわけですよ。……そうそう、ハッシュタグは #kaidan1 ですよ♪

■伊集院光 on Twitter → http://twitter.com/HikaruIjuin

そしてこちらは我らが伊集院光! mixiやTwitterに関して「なんか胡散臭い」と言い放っていた御仁が文字通りヘビー級の腰を上げ、更にiPhoneまで買って連日呟くという暴挙? に出ているのである。

そこで思い出すのが、「のはなしに」のまえがき及び帯に書かれた、“新たに「のはなし」の伊集院光というのが出てきました。ラジオともテレビとも少し違う伊集院だと思います”という文言。

ひょっとしたら今Twitter上では、現在進行形で、カメラ前(白伊集院)、マイク前(黒伊集院)に次ぐ第三の伊集院、「キーボード前の伊集院」が確立されつつあるのかも知れない。そう思うと何かゾクゾクするし、ファンとしてはその道のりに立ち会えるのはこの上ない喜びである。Twitterの共時性が俄然意味を持ってくるわけだ。本人は「すぐ飽きる」と言っているようだが、是非続けて欲しいぞ。

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ペプシあずき+大五郎=カシスソーダ???

本日、ペプシあずきで大五郎を割るとカシスソーダになる!……かもという世紀の大発見を実証確認致しましたのでご報告申し上げます。以下、Twitterでつぶやいた11月13日金曜日深夜の模様から……。

  • 今から危険な実験をしたいと思います。事の発端は夢吉さんがブログに書いた、「ペプシあずきを安い焼酎で割るとカクテルっぽい味になる」という有力な未確認情報。 http://bit.ly/26Zf9C
  • まず酎ハイグラスにローソン氷を入れ、大五郎(自宅に常駐)を1/3ほど入れる。後はペプシあずきを慎重なる手付きでインストール。
  • 香りは相変わらず薬臭いアレだが、大五郎の酒臭さが加わってかなりマイルドに。てか、あれっ? ちょっとカシスっぽいぞ。
  • 味は、おや? これって……カシスソーダに近い風味だぞ! もちろん本物とはまるで違うが、色のせいだろうか、ちゃんとカシスソーダを飲んだことのない人とか、居酒屋で嘗めた程度の人なら結構騙されたりして。
  • 私が単にアルコール好きなだけかも知れないが、これはちょっと発見かも。ペプシあずき単体で飲むよりよっぽど美味い。
  • なるほど、「カクテルっぽい味になる」とはこういう事だったのか! 「混ぜるな危険」的な展開を半ば期待していたのだが、これはマジでいけるかも。チャレンジャーよ、続け!
  • 結論。「ペプシあずきで大五郎を割るとカシスソーダになる!……かも」。以上、Twitter中継でお送りしました。
  • 画像:ペプシあずき+大五郎=カシスソーダ??? http://twitvideo.jp/000sl

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恐怖箱 十三

恐怖箱 十三加藤一 編著。竹書房。2009年11月発売。

本日、13日の金曜日に発売です。表紙を見て「死神」を連想したあなたはもちろん落語好き。タイトルの由来は箱詰め職人さんのブログに詳しいですが、つまりは恐怖箱シリーズ13番目の本として、恐怖箱作家として名を連ねる13人が最新の実話怪談を持ち寄った本、と言うわけです。

内容はホント凄いですよ。今や本家「超怖い話」を牽引・代表し、単著も数ある松村進吉さんや久田樹生さん、その卓越した作風で超怖の中でも独自の立ち位置を築き上げた雨宮淳司さんを始め、超-1を戦い抜いてきたもののふ達の競演ですから、こりゃ私如きが言わずもがなです。

つかアレです。不肖私も一応その末席を汚させて頂いている身なのですが、正直「大変な事をしてしまった」というのが今の思いです。なぜなら皆さん取材力もあり本数をこなす実力者なのに対し、圏外ランカーに過ぎない私といえば、取材力が無い上に趣味的文章しか書けないションベン糞虫なわけでして、まさか同じ本に名前が並ぶ日が来ようとは……。これは何かの罰ゲームだったんでしょうか♪

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落語教育委員会(中野)

2009年10月28日(水)19:00〜 於:なかのZERO小ホール。

◆コント …… 太陽にほえろ!
◆柳家小太郎 …… 時そば
◆柳家喬太郎 …… 錦の袈裟
  (中入り)
◆三遊亭歌武蔵 …… 植木屋娘
◆柳家喜多八 …… 棒鱈

太陽にほえろ!(コント)。この会ではお馴染みの刑事コント。殉職する喜多八刑事に喬太郎刑事が掛ける言葉も「小三治を継がなくていいのか?」という鉄板ギャグ。テーマはもちろん「人の話を聞くときは携帯電話の電源は切りましょう!」

時そば(小太郎)。そば屋に仕掛ける男が最初から二人連れな時うどん(上方)バージョン。やっぱ昇太さんの影響だろうな。

錦の袈裟(喬太郎)。同期である扇辰さんや彦いちさんの楽屋話から、最近の差し入れにウルトラマングッズが多い事など。そこで突然「小泉純一郎ってどうですか?」……つまり年末に公開されるウルトラ映画の中で、キングの声を当てている小泉元首相についてである。「ウルトラの国を民営化されてもね〜」

噺は町内の若い衆モノ。与太郎の褌が足りない件について「十一人いる!」等入れながら、喬太郎世界へ客を導いていく。登場人物が多いこの手の噺を若手が掛けると、情景や人物を描き分けようと気負いこんでしまい、ピースの角が取れないまま全体的な造形までいびつになってしまうものだが、喬太郎さんならそんな心配はもちろん無用だ。

植木屋娘(歌武蔵)。中入りを挟んでの歌武蔵さん、まずはコントのネタばらしから。今回銃声として使ったSEの元は、何と100円ガチャガチャで出たガンダムのビームライフルの音だそうだ。そして昨今の婚活世相をひとしきりいじって本題へ。

登場人物のうち、娘の名前が私の知っている「おみつ」ではなく「おはな」に変わっていたのだが、元々これは上方噺だし、演者や一門によって人物名が変わるなど良くあること、と思っていたら、サゲでやられた。「花が実をつけた」とは洒落てるなぁ。

ちなみに歌武蔵さんは身体がでかい割に高座収まりが良いんだよね。定席でも思うのだが、意識して演出空間を狭くしているのだろうか。そして噺の後半ともなれば、その狭い空間が熱を帯びてくるわけで、植木屋娘のような噺では、その効果が一層引き立っていたように感じたよ。

棒鱈(喜多八)。まずは酒&酒癖の話から。「早くシラフで徘徊できるようになりたい」とはご本人の弁。そして陽気な酒乱の代表格として名を挙げられたのが、ご存じ川柳さん。「俺だって俺に誘われたら断る」という有名な迷言は、もはや名言だな。

噺はお馴染み、田舎者酔漢エピソード。人生の練りが足りない若手が演ってもどこが面白いのかわからなくなる噺だが、喜多八さんクラスが演ればとたんに輝き出す、そんな一席である。上述したように、こうした噺でキャラクターを立たせようと汲々としてしまうと、若手芸人のコントよろしく痛々しくなってしまうものだが、喜多八さんになら、そのリズムとテンポに安心して身を任せておけば良い。ある意味、演者の魅力にぴったりの根多だったな。

それにしても喜多八さんは、どこか据わりの良い、それでいて天井の高さを感じさせる噺家さんだね。風情があると言う言葉は、こういう師匠にこそふさわしい。

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